私は「マルファン症候群」です。
これがなにやら面倒な病気なのですが。。。
ともあれ、私は50歳まで生きて、まだ生きるつもりでいます。
そして何を思ったか、大のSNS嫌いを自認する私が、ブログを始めました。
「マルファンの50歳ってこんな感じ」「こんなことしながら生きてる」って発信したいと思って。
当然ですが、この病気の症状、治療方法、それらの受容は、患者それぞれなんだと思うんです。
ですから、このブログでは、マルファン症候群の病状、治療などに踏み込んだ表現はいたしません。
「私はこんな感じなんですよ」ってことだけをお伝えします。
マルファン症候群に関しても、たくさんの情報があふれています。
それに触れ、患者は落ち込んだり、傷ついたり、恐れたりすることもあるんですが、私はその都度、合理的な判断を選択し続けるしかないのかなって思っています。
なので、病気のこと、大事なことはお医者さん、医療機関に相談してください。
「マルファン症候群の50歳、わたしはこう生きてる!」このブログで表現するのはこれだけです。
大動脈瘤手術後の状態管理と病院受診
マルファン症候群である筆者は現在50歳。
30代の後半に、胸部と腹部、それぞれ大動脈瘤の人工血管手術を経験しています。
それ以降、ほとんど状態に変化がなく、ほぼ同じような頻度で病院受診や検査を受けています。
もちろん、これはとても幸運な状況と理解しています。
手術直後は頻繁に大学病院(人工血管手術をしてもらった病院)に通い、術後の経過を観察していただきましたが、1年ほど通うと、「次回からは年1回の検査で経過観察を」となったわけです。
もっとも、現在筆者は、日常的な行動にほとんど制限はなく、激しい運動や重いものを持つ事、強い衝撃を避けること以外は、通常の生活を送ることができています。
もちろん、血圧管理や過度な疲労を避けることなど、基礎的なリスク管理と健康管理はしています。
それでは「現在の受診パターンは」というと、
- 大学病院 年1回、単純CTと心エコー検査で大動脈の状態と弁の逆流程度を確認
- 基幹病院 年1回、自宅近くの基幹病院に万一に備えて受診(大学病院は自宅から遠いので、有事の際は基幹病院に受け入れていただけるよう、大学病院の検査結果を提供しています)
- 眼科 9ヶ月に1回、水晶体亜脱臼の状態を確認
- 循環器内科 45日に1回、血圧と脈の薬を処方
ここ数年は上記のパターンの繰り返しです。(あくまで筆者の場合)
しかし、時には腰が痛い、肩が痛いなど、関節の痛みが生じることもあります。
そんな時は整形外科を受診してみるのですが、何度受診しても「レントゲンを撮りましたが、骨や筋に異常はありません」→「湿布でも処方しときますか?」という、決め台詞をいただくだけ。。。
なので、最近では自分でなんとか対処するようになっています。
その他、マルファン症候群患者は皮膚も脆弱ですので、たまーに皮膚科のお世話になったりも。
幸運なことに、どちらの先生にも親切にしていただき、信頼関係を築くことができています。
なので、あれこれと医療機関を替えたり、自己判断で受診を中止したりはしていません。
逆に考えれば、それだけ筆者の状態が安定しているということなので、もし、安定していなければ、よりよい状態を求めて行動することもあるかもしれません。
複数の病院受診、医療連携ってなんだ?
受診頻度の一番高い循環器内科は、筆者の健康管理に欠かせません。
筆者はマルファン症候群を原因とする大動脈解離の人工血管置換手術を終えています。
なので、現在は経過観察中といえる状態です。
筆者は、マルファン症候群(難病)の管理という意識よりも、慢性疾患管理と同じような意識健康管理に取り組んでいます。
特に血圧や脈の状態を管理していただく循環器内科への受診は、筆者の考える慢性疾患管理の基本部分として大切にしています。
循環器内科は、心臓や血管に関する病気を診断・治療する分野です。
また、生活習慣の改善や、ちょっとした不調(風邪など)も相談することができます。
風邪もインフルエンザも、ワクチン接種も、とりあえず循環器内科の先生に相談しています。
ちなみに、筆者は2022年、2023年と連続で新型コロナに感染してしまいました。
一応ハイリスク患者ではありましたが、実際には大きな症状はありませんでした。
しかし、初めて罹患した時は、「心臓と人工血管に影響があったらどうしよう!」とパニックになったものでした。
そんな時もとりあえず循環器内科に!
筆者
「先生、コロナ確定ですか!コロナウィルスが人工血管に感染したらどうなりますか!また手術ですか?」
先生
「筆者さん。もちろん、重篤化しないように治療することは大事ですが、人工血管などに感染して悪さをするのは細菌ですから。コロナはウィルスですから、そんなに心配しないで。。。」
と、忙しい中、優しく教えていただいた記憶があります。

筆者の通う循環器内科はいわゆる「街のクリニック」です。
大きな病院ではありませんが、担当してくれる先生は10年以上変わりません。
長いおつきあいで、心身の状態を理解してくださる先生がいることは幸運です。
もちろん、年1回の大学病院の検査結果も循環器内科の先生に報告しています。
検査結果は数値、画像データが中心となります。
ですから、口頭ではなく、大学病院の医師に「地元の病院にも情報提供をしたいので、資料をお願いします」と伝え、検査データや画像データを複製していただき、それをお渡ししています。
時に医師は忙しそうな態度でなるべく早く診療を終わらせようとします。
しかし、こちらは時間とお金をかけて検査しているわけですから遠慮はいりませんよね。
もし、複数の医療機関を受診していながら、医療機関の連携(医療連携)を取られていない方がいたら、遠慮せずに医師にリクエストしてみましょう。
情報提供をしていただくことで、より適切な受診結果が得られるようになるかもしれません。
マイナ保険証によって、医療機関同士が患者情報を共有できる時代になってきてはいます。
ですが、まだまだ受診日や投薬情報など限定的な情報の共有にとどまっているとも聞きます。
患者自身が進んで自らを助ける努力が必要なのかもしれません。
年を食うと、この辺の調整は上手になってきます。
忙しそうな医師にも、なんとか会話の呼吸を合わせながら、めんどくさいリクエストも臆せずするようにしています。
他の診療科とのお付き合い
さらに筆者は、循環器内科医以外にも歯科、眼科などにもお世話になっております。
あくまで筆者の場合ですが、ご興味のある方はどうぞ!
予防歯科の記事、マルファンと歯科受診 予防歯科ってなんだ?
眼科検査の記事、マルファンと眼科受診 水晶体亜脱臼ってなんだ?
という感じで、筆者は健康管理も医療連携もすいすい生きてます!
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